黄福涛教授のコメント記事の掲載について

黄福涛教授のコメント記事が、5月7日付の『Times Higher Education』に掲載されました。
記事のタイトル:Impact Rankings 2025: results announced
掲載日時:2025年5月7日
掲載媒体:『Times Higher Education』 

掲載内容は、こちらのPDFよりご覧いただけます。(PDF4枚目あたりが黄先生のコメント)

また記事の概要は以下の通りです。

Times Higher Educationnによるインパクトランキング2025に見るアジア諸大学の躍進と課題

Times Higher Education(THE)が2025年版インパクトランキングを発表し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に対する大学の貢献を評価する本ランキングにおいて、アジア諸国の大学の著しい躍進が明らかになりました。
今回のランキングでは、全17のSDG別ランキングのうち、10項目でアジアの大学がトップに立ちました。
黄教授は、アジア諸国の大学がSDG1(貧困撲滅)、SDG4(質の高い教育)、SDG8(働きがいのある成長)で強みを示している点について、「これは貧困削減、教育アクセス、経済発展といった分野において、各国が長年にわたり国家的・制度的に優先順位を置いてきた成果である」と分析します。さらに、SDG17(パートナーシップ)ランキングにおいて、マレーシアやタイ、日本、中国の大学が躍進していることについては、「国際協力や他部門との連携に対する大学の関与が政策的支援とデータ報告体制の整備により強化されてきたことの表れである」と述べ、アジアの大学がグローバル連携の重要性を再認識していると評価しました。
一方で、アジアの大学は依然としてSDG10(不平等是正)、SDG13(気候変動対策)、SDG15(陸域生態系)といった領域では上位に食い込めていない現実もあります。黄教授はこれについて、「これらの分野におけるアジア諸大学の取り組みは、相対的に重点が置かれてこなかった、あるいは成果を定量的に可視化する制度的能力が十分でない可能性がある」と指摘しています。
このように、アジアの大学はインパクトランキングにおいて急速に存在感を高める一方で、SDGsの全体的な達成には引き続き分野間のバランスと制度的基盤の強化が求められています。