6月8日開催 公開研究会(対面+オンライン)『人文・社会科学研究の射程の拡大:AI上に構築された社会のクローンとはどのようなもので、何ができて、何をしてはいけないのか?』のご案内

訂正:研究会開始時刻に誤りがありました。正しくは、15時開始です。すでにお申込みされた方はご迷惑おかけしますことお詫び申し上げます。研究会の途中から、ご出席、ご接続くださってもかまいません。よろしくお願い致します。

下記の通り、公開研究会を開催しますので、ご案内いたします。
関心のある方は、下記フォームよりお申込みください。

■日時:2025年6月8日(日)15:00~18:00

■場所:対面+オンライン形式(Zoom)
    VILLENT広島(広島県広島市東区光町1-11-5 チサンマンション広島212)
    ※お申込みされた方には参加用URLを前日までにご連絡いたします。
 
■テーマ:高等教育研究ディスカバリーシリーズ
人文・社会科学研究の射程の拡大:AI上に構築された社会のクローンとはどのようなもので、何ができて、何をしてはいけないのか?

■司会・進行:樊 怡舟(広島大学)
■講演者:石井 大智(NEDO NEP)
■論点整理:野内 玲(広島大学)

■言語:日本語

主催:高等教育研究開発センター
共催:共創科学基盤センター

高等教育研究ディスカバリーシリーズ高等教育研究は、教育学・社会学・心理学・政治学・経済学など多様な分野が交差する領域である。本シリーズは、高等教育の固有課題に向き合いながら、隣接諸分野の知見と実践を「他山の石」として取り入れ、方法論的検討の深化および視座の拡張をめざす。行き交う知と対話のなかから、新たな高等教育研究の地平を拓く。

■概要:近年、人工知能(AI)を使って現実の社会を仮想空間に再現しようという研究が急速に進んでいます。これまではルールベースのモデルに基づいた社会シミュレーションが主流でしたが、最近では大規模言語モデル(LLM)を活用し、仮想のエージェントたちに人間のような社会生活やコミュニケーションをさせる新しいタイプの研究が登場しています。また、人々のインタビューデータをAIに学習させ、心理や行動を予測する研究なども注目されています。
このような最先端の研究を踏まえ、「AIが社会を再現できる」とは具体的にどういうことなのか、また、AIで再現された社会は私たちの現実社会とどこまで似ていて、どのように異なるのかを深く掘り下げてみたいと思います。
AIで作り出された仮想社会が現実の社会に十分近づけば、その中で多様な社会調査や人文科学研究を行うことが可能になるでしょう。さらにそれは、量的研究(数値や統計データを使った分析)と質的研究(インタビューやフィールドワークによる分析)を結びつける新たな可能性も秘めています。そのような発展性が期待される一方で、こうした新たな科学技術を活用することによってもたらされる懸念についても同時に検討する必要があります。
本イベントでは、さまざまなバックグラウンドを持つ皆さんとともに、AIを活用した「社会のクローン」を作る意義や可能性、そしてその限界や課題、ELSIの側面について議論を深めることを目指しています。

■プログラム:
15:00~15:05 問題提起(樊 怡舟)
15:05~16:05 講演 「先行研究を通して考える:AI上に社会のクローンは作れるのか」(石井 大智)
16:10~16:40論点整理(野内 玲)
16:40~最大18:00 ディスカッション

■講師紹介:
氏名:石井 大智
肩書き:NEDO NEP 開拓コース フロントランナー
略歴:香港中文大学大学院在学中に香港での社会運動について発信を始めたことを契機にライターに。大学院退学後、日経ビジネス記者、IT系メディア編集長、インド系アプリ企業、SNS上の世論操作検知企業のアナリストなどを経て、現在は中央省庁の研究所で研究プログラムの設計や防衛スタートアップのアドバイザリーを務める。個人として国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の「研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業/ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)/開拓コース」のフロントランナーとして採択されている。編著に『「小さな主語」で語る香港デモ』(現代人文社)、『2ちゃん化する世界』(新曜社)など。

■その他:
・本研究会は、以下の研究助成を受けて開催しております。
〇25K03807(研究代表者:野内玲「研究の再現性問題というナラティブの俯瞰的解明」)
〇24K00387(研究代表者:村澤昌崇「大学生の非学習型活動・逸脱行動の可視化:量的質的方法の応用開発と倫理的課題の解決」)
〇23K12797(研究代表者:樊 怡舟「数理モデルに基づく「学修成果」指数の開発と応用」) 
〇22K18627(研究代表者:西谷 元「COVID-19 の影響下での、英語力向上とコンピテンシーの相関/因果関係分析」)
〇22K18591(研究代表者:村澤昌崇「社会科学の計量分析再考:“説明”の評価と解釈に関する数理的開発と検証」)
・参加費は無料です。(申し込み締切:6月6 日(金)正午)
・本セミナーについては、ウェブ会議システム(Zoomミーティングを予定)を使用して実施いたします。
 開催時刻までにインターネット環境、PC等端末(Webカメラ、マイクが必要)のご用意をお願いいたします。
・Zoomにログインする時には、IDに姓名を使用してください。
 参加申し込み登録者のお名前と違う場合、入室を許可されない場合がございます。
・各自のPC機能等により録画された動画の公開は許可されておりませんのでご留意ください。
・前日までに参加方法のメールが届かない場合は、下記アドレスまでお問合せください。

  高等教育研究開発センター <k-kokyo(at)office.hiroshima-u.ac.jp>
  (at)を@に置き換えてください。