(概要)
頭脳循環を活性化する若手研究者海外派遣プログラム
知識社会を先導する大学知の考究
-新時代の高等教育の展開と人材育成-
(2010~2012年度)
2010年度から始まった日本学術振興会の新規事業「頭脳循環を活性化する若手研究者海外派遣プログラム」に、当センターが申請した事業が採択されまし た。2012年度までの3年間にわたる事業となります。広島大学からは唯一の、全国の人社系では12件中のひとつとして採択されました。
「頭脳循環プログラム」の趣旨は「若手研究者が世界水準の研究に触れ、世界の様々な課題に挑戦する機会を拡大するとともに、海外の大学等研究機関との研 究ネットワークを強化する」こととされています。採択されたセンターの新事業「知識社会を先導する大学知の考究-新時代の高等教育の展開と人材育成-」で は、これまでRIHEが築いてきた国際共同研究の基盤を活かして、世界の7つの高等教育研究拠点との連携により研究を展開する予定です。若手研究者の派遣 を通して連携先拠点との長期的ネットワークを構築し、海外研究者との協働の中で国際性を持った高等教育研究の展開を目指していきます。
本事業では、主要な研究課題として、Ⅰ「知の社会的基盤としての大学」、Ⅱ「知識創造型大学院教育」、Ⅲ「思考力と統合力を培う学士課程教育」、Ⅳ「大 学知を支えるプロフェッションとしての大学教授職」の4つのテーマを掲げています。世界の高等教育の課題はさまざまですが、中核的な課題として大学院教育 と学士課程教育を据え、大学知を支える大学教授職のあり方、そして現代高等教育の基盤を形成する知識社会と大学との関係を探求するという構造です。こうし た構造のもとで、各派遣研究者の関心と連携先機関の特質に応じてより具体的な研究テーマを設定しています。
本プロジェクトの特徴は、現在センターを挙げて展開中の戦略的研究プロジェクトとの連携にあり、上記課題は戦略的研究プロジェクトの課題と深く関わるものです。ふたつのプロジェクトを連動させることで、相乗効果を上げていきたいと思います。
2011年度から頭脳循環プログラムは「頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム」へと改称されました。今後、本ホームページ上にも本事業による研究成果を掲載し、日本の高等教育研究に還元していきたいと思います。
■ 本事業の海外連携拠点
米国 | ペンシルバニア州立大学高等教育研究センター |
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カリフォルニア大学バークレー校高等教育研究センター | |
ジョージワシントン大学教育学研究科 | |
英国 | オックスフォード大学日産日本研究所 |
ドイツ | カッセル大学高等教育研究国際センター |
ノルウェー | オスロ大学教育研究所 |
オーストラリア | メルボルン大学高等教育研究センター |