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同志社大学 社会学部 教授、高等教育・学生研究センター長
山田 礼子
広島大学高等教育研究開発センター創立50周年へのお祝いメッセージ
山田 礼子 (同志社大学 社会学部 教授、高等教育・学生研究センター長)
広島大学高等教育研究開発センター創立50周年を迎えられたこと心からお祝いを申し上げます。
日本で初めての高等教育研究開発を専門とする研究センターとして日本の高等教育研究をリードしてこられたセンターの役割は、大変
大きく、この間、私もセンターが発行されているジャーナルや様々な刊行物から知見を得ることができました。
私自身は1980年代から90年初めを米国の大学院(UCLA)で過ごし、継続教育研究やジェンダーと高等教育との関係を研究いたしましたが、
日本の大学院で学んだことがなかったため、どのようにして日本の文献を入手し、文献研究を充実させるかについては情報がありません
でした。その際に、今は鬼籍に入られた指導教授であるジョン・ホーキンス先生から広島大学高等教育研究開発センターをご紹介して
いただき、そのご縁で同じく故人となられた喜多村和之先生にもお会いする機会を得ました。それ以来センターとのご縁を持たせていただいて
おります。
研究交流集会に参加して、最先端の研究の知見を得たことや、新たな研究のヒントとなるような手がかりを得ることもできました。センター
の客員研究員にも加えていただいたこともあり、その後も研究交流集会での発表の機会もいただいたことも私にとっては、研究を振り返る機会
となった良い思い出であります。
2021年度には、オンラインによる研究交流集会にも登壇者として呼んでいただき、他の登壇者の皆様や若い方たちの活発な討論を聞かせて
いただく機会もいただき、センターの今後の方向性を知ることができました。
近年は、多くの高等教育機関に高等教育・大学教育に関する多くのセンターが設置されていますが、広島大学のセンターには、実装という
よりは高等教育を研究するセンターとして唯一無二の役割があると思っています。もちろん、時代の変遷の中で、研究に主体を置くことの
難しさや大学との関係で簡単ではないところもあるかとは存じます。しかし、今までパイオニアとして果たしてきた研究センターとしての役割
や価値は、大事にし、さらに進化していただきたいと強く願っています。そのためにも、センターが新たな研究の課題や方向性を常にウォッチ
しながら、深化していかれることを期待しております。
50周年本当におめでとうございます。