お祝いコメント/土持 ゲーリー 法一

京都情報大学院大学 副学長・教授、高等教育・学習革新 センター長
土持ゲーリー法一

 

高等教育研究開発センター創立50年のお祝いメッセージ

土持 ゲーリー 法一(京都情報大学院大学 副学長・教授、高等教育・学習革新 センター長)

 

 

 創立50周年を心からお祝い申し上げます。この半世紀の間、日本の高等教育研究開発を牽引した業績は、歴史に残る偉業だと思います。

当時は、今日ほど高等教育研究開発が注目されることがなかったことを考えると、まさしく、継続は力なりです。

 筆者の高等教育に関する研究も、貴センターの客員研究員からスタートしました。アメリカから帰国後、将来を模索していた時期でしたの

で、「渡りに船」であったことを思い出します。とくに、故喜多村和之先生のご推挙で貴センターの客員研究員に就任することができました。

喜多村先生との出会いは、筆者のコロンビア大学大学院時代の指導教官ハーバート・パッシン教授を介してのものでした。最後にお会いした

のは、永井道雄氏を座長とする「日本の教育を考える」研究会のときでした。この会は、永井道雄監修で21世紀フォーラム『大学はどこから

来たか どこへ行くのか』(玉川大学出版部、1995年)を刊行しました。喜多村先生(国立教育研究所教育政策研究部長)は「現代の大学

論」を執筆されました。思い起こせば、「日本の教育を考える」研究会のときもご体調が思わしくなかったことを思い出します。この場を借り

て、先生のご冥福と生前に与えてくださったご厚意に感謝します。

 貴センターにおかれては、これまでの実績を踏まえて、さらなる発展を期待しています。具体的には、高等教育研究開発におけるデジタル

トランスフォーメーション(DX)により、多くの高等教育関係者が、貴センターの共同研究成果などの恩恵が受けられる、開かれたセンターと

して、これまでにも増して、グローバルな視点で飛躍されることを心より期待しています。