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広島大学高等教育研究開発センター創立50周年へのお祝いメッセージ
北垣 郁雄 (広島大学 名誉教授)
広島大学高等教育研究開発センターは、このほど創立50年を迎えられることになり、まずは、お慶びを申し上げます。その間、高等教育に
関する多大な教育研究成果を国内外に発信・貢献して来られました。
研究面につきましては、国内のみならず国外の研究者との盛んな研究交流を通して、グローバルなスタンスで高等教育研究の発展に寄与され
ました。アメリカ、イギリス、ドイツ、中国をはじめ、多くの国から研究者が来訪され、研究交流がなされました。国際的な活動を通して、
センターは、書誌等の可視成果のみならず、日本と諸外国の研究者間の不可視な絆を強めることにも貢献されました。国内においても、
センター主催の研究員集会等を通して、高等教育に関するさまざまな提案や知見の提示がなされました。また毎年、大学論集や叢書を刊行し、
制度、財政、大学教授職、大学経営、国際化、カリキュラム、ティーチング等、高等教育の広範な領域で、数多くの研究成果を公開され
ました。
教育面につきましては、2000年に高等教育開発専攻が開設されました。その後、多くの修士・博士課程生がセンターに在籍することと
なりました。修士課程には、国内諸大学の学部から進学した学生だけでなく、現職の大学職員や一般社会人の方もおられました。ですから、
多様なキャリアを経た院生という人的環境の中で、各人は勉学に切磋琢磨することができたものと思います。修了後には、同専攻の博士課程に
進んだり、全国大学や海外大学の高等教育関連部局や研究所等に勤務したりすることとなりました。今現在、その方々は皆、高等教育研究の
第一線で活躍しておられます。センターの教育的役割は、絶大であったと思います。
高等教育研究開発センターは、研究と教育の両面において、先導的な役割を果たしてこられたと思います。次の100周年に向けて、
「国際的な教育研究拠点としての地位」という将来像を実現されることを期待しております。