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筑波大学 大学研究センター 講師
稲永 由紀
RIHE 50歳。おめでとうございます。
稲永 由紀 (筑波大学 大学研究センター 講師)
RIHEは私にとって、高等教育研究者キャリアの本格的なスタートを切った場所です。3年弱を助手として過ごし、離職前が丁度30周年
でした。遠い昔です。
実際には勤務時間のほとんどを学内の別の組織(広島大学調査室、広島大学大学情報サービス室)での仕事に費やしましたが、それでも、
教職員、学生のみなさんからは、RIHEの一員として沢山のご厚情をいただきました。歓送迎会やBBQなど、センター内での親睦の機会も
多かったように記憶しています。
センターにはもちろん、学内にも多くの高等教育研究者がおられ、国際会議や国内外の研究者の往来も盛んでしたので、駆け出しの私には、
毎日専門学会に参加して刺激を受け続けているような有り難い環境でした。学会や研究会では、国内外問わず「RIHE」の持つネームバリューに
ずいぶん助けられ、今でも続く、刺激的な沢山のご縁を持たせていただきました。RIHEでの経験がなければ、高等教育研究者としての私の
キャリアは今よりも更に厳しいものになっていたでしょう。
RIHEは、研究拠点としての豊かな資源と刺激的な環境が魅力の1つです。ただ、私が懐かしく思い出すRIHEの姿は、濃密なインフォーマル・
グループを併せ持つ高等教育研究者コミュニティの姿です。
これからもRIHEの前に続く険しい道のりは、研究組織として避けて通れないものであることは間違いありませんが、その時、組織の基盤を
支える大きな力になるのは、RIHEが長年にわたって地道に育んできたコミュニティとしての感覚なのだろうと思います。
それがなければ、競争も、生き残りも、そして今後の模索ですら、できないのですから。
大学の中で組織が50年続いているということ自体、奇跡的なことです。
RIHEのますますのご発展を、心より祈念いたしております。