櫻井勇介准教授の共著論文が『Higher Education Policy』に掲載されました

当センターの櫻井勇介准教授と大学院生の程文娟(CHENG, Wenjuan)さんの執筆論文が『Higher Education Policy』に掲載されました。
詳細は、こちらからご覧いただけます。

<論文情報>
掲載誌:『Higher Education Policy』(pp. 1-21)
論文タイトル:Prominence, Promotion and Positioning of the ‘Thesis by Publication’in Six Countries. Higher Education Policy(「出版論文による学位論文」の特徴、普及、及び位置付けについて:6か国の分析)
著者:Mason, S., Frick, L., Castelló, M., Cheng, W., Chong, S. W., Díaz Villalba, L., García-Morante, M., Kong, M. S., Sakurai, Y., Shojaeian. N., Spronken-Smith, R. & Weise, C.
オンライン公開日:2024年4月27日
DOI: https://doi.org/10.1057/s41307-024-00350-7

【概要】
博士課程の国際的な性質は、各国の制度、機関の方針、学界の慣習、個々の指導教員の好み、そして博士研究者のニーズの交差点で固有な特徴を生み出す。博士課程後期の学位請求論文に出版された著作物を含む「出版論文による学位論文(Thesis by publication: TBP)」モデルは、多くの学問分野と機関で採用されているが、これは普遍的に受け入れられた形式ではなく、世界的に均質に取り組まれているわけではない。各機関の方針がその実践を形成していくことになるが、異なる国家における高等教育機関の方針がTBPの実践をどう形成しているかは十分に理解されていない。本研究では、オーストラリア、日本、ニュージーランド、南アフリカ、スペイン、およびイギリスの国(公)立大学におけるTBP関連の方針文書の内容分析を行い、異なる国家におけるTBPの普及に関連する方針文書の状況を整理し、このモデルがどのように推進され、位置付けられているかを把握した。本研究は、ともすると普遍的であると考えられがちなTBPの理解に一石を投じる。また、方針が欠如していることによるリスクや、透明性や一貫性の欠如がもたらす課題についても議論する。