【情報提供:日本サービス・ラーニング・ネットワーク事務局】
第4回「サービス・ラーニング全国フォーラム」
立命館大学ボランティア・サービスラーニング(VSL)特別公開研究会
サービス・ラーニングが拓く未来
―貢献の時代から連携と倫理の時代に―
A Future of Service-Learning in Japan
―Transition from Community Contribution to Collaborative Practice and
Ethical Communication―
2019.7.27(土) ~28(日)
立命館大学 大阪いばらきキャンパス B棟
【立命館大学いばらきフューチャープラザ】
◆専用の駐車場・駐輪場はございません。自転車、バイクでのご来場はご遠慮いただきますようお願いします。
ご来場の際は公共交通機関を利用ください。
◆キャンパス内は全面禁煙です。またキャンパス周辺での喫煙もご遠慮ください。
【アクセス】
■JR「茨木」駅から徒歩約5分
京都から約20分・新大阪から約6分・大阪から約11分乗車
■阪急「南茨木」駅から徒歩約10分
河原町駅から約28分・梅田駅から約18分乗車
■大阪モノレール「宇野辺」駅から徒歩約7分
門真市駅から約14分・大阪空港駅から約21分乗車
【特別ゲスト】アンドリュー・ファーコ先生(ミネソタ大学) Andrew Furco, Ph.D. (University of Minnesota)
1961年生まれ。1994年にカリフォルニア大学バークレー校にサービス・ラーニング研究開発センターを設立し、運営にあたる。同センターでの実践的な比較研究を通して発表した1996年の論文「サービス・ラーニング:体験学習へのバランスのとれたアプローチ」では、ボランティア活動、地域貢献学習、現場教育、インターンシップなど、近接・関連する方法論に対してサービス・ラーニング独自の観点を明らかにし、理論と実践を架橋する枠組みとして世界的に援用されている。2007年よりミネソタ大学に。現在、社会貢献担当の副学長(Associate Vice President for Public Engagement)。「国際サービスラーニング・地域貢献学会」(IARSLCE)の理事など、国際的な研究ネットワークも有する。
参加費:4,000円
資料代として(2019年中に発行の講演録含む)
*27日の情報交換会は別途会費5,000円
【プログラム】(両日とも30分前より受付を開始いたします)
7/27(Sat)
分科会<10:30~12:30>
(1)立命館大学教養教育における「社会と関わる自己形成科目」―サービス・ラーニングとキャリア教育に通底するもの― [4階・B412]
(担当:立命館大学サービスラーニングセンター)
(2)ワークショップを通して考える、サービス・ラーニングの理論と方法 [4階・B413]
(担当:日本サービス・ラーニング・ネットワーク翻訳プロジェクト)
(3)高大連携、高等学校におけるサービス・ラーニングの展開―兵庫県立尼崎高校、立命館宇治高校、高大連携プログラムSAGEの事例をもとに― [2階・B275~276]
(担当:日本サービス・ラーニング・ネットワーク研修部会)
全体会 [1階・カンファレンスホール]<13:00~18:00>
開会・挨拶<13:30~13:45>
杉本 通百則(立命館大学産業社会学部教授・サービスラーニングセンター長)
市川 享子(東海大学健康学部講師、日本サービス・ラーニング・ネットワーク代表理事)
基調講演・Q&A【同時通訳あり】<13:45~15:15>
Building Reciprocal and Ethical Community Partnerships:
Service-Learning as a Balanced Approach to Experiential Education
(互恵的かつ倫理的な地域コミュニティとの関係構築―バランスのとれた体験学習としてのサービス・ラーニング―)
アンドリュー・ファーコ(ミネソタ大学教授・社会貢献担当副学長)
トークセッション【同時通訳あり】<15:30~18:00>
「協働的な学びの場のデザインによる多様性の尊重と市民性の涵養」
北出 慶子(立命館大学文学部教授、日本語教師教育の観点から)
木村 充(立命館大学サービスラーニングセンター研究アドバイザー、学びと成長の観点から)
山口 洋典(立命館大学共通教育推進機構准教授、減災学習でのいのちを守る知恵の観点から)
アンドリュー・ファーコ(ミネソタ大学教授・社会貢献担当副学長)
市川 享子(東海大学健康学部講師、日本サービス・ラーニング・ネットワーク代表理事)【コメンテーター】
情報交換会[1階・銀座ライオン立命館大阪いばらき店]<18:30~20:00(予定)>
7/28(Sun)
ワークショップ[5階・B515]<10:00~12:00>
「サービス・ラーニングの未来を拓く:日本と世界を結ぶ研究課題を探る」
進行:アンドリュー・ファーコ(ミネソタ大学教授・社会貢献担当副学長)
山口 洋典(立命館大学共通教育推進機構准教授)
【申込み方法】専用webフォームより申込願います
(1)事前申込優先制・先着順とさせていただきます。(7月19日を第1次締切とさせていただきます)
(2)あらかじめ、会場規模(135名)を超えた場合には、ご参加いただけない場合もございます。
(3)確実なご参加をお求めになる方、また組織単位など集団での聴講をいただく場合には、事前に(A)ご所属、(B)お名前を下記の申込み先までFAXもしくはE-mailにていただきますよう、お願い申しあげます。
(4)あらかじめ開会時刻から大幅に遅れてご参加の予定の方には、お申込時に申し添えいただきますと幸いです。
(5)食材準備の都合により、情報交換会に申し込まれた方は、欠席の場合も参加費を頂戴いたしますことをお認めください。
【問い合わせ】(当日の緊急連絡先:090-3161-8467)
立命館大学サービスラーニングセンター
FAX: 075-465-1982
E-mail: ritsvc@st.ritsumei.ac.jp
URL: http://www.ritsumei.ac.jp/slc/
【ごあいさつ】
日本では人口減少社会を迎える中、よりよい社会が構想・設計されていくためには、公正で公平で持続可能な未来を創造していく必要があります。その際、学生、教員、職員、地域社会の人々が連携・協力しあい、経済的、社会的、文化的な発展を導くことが欠かせません。
18歳選挙権や地方創生など、若者と地域に関する各種の政策が立案される中、大学と地域を往復して学ぶサービス・ラーニングは、アクティブ・ラーニングの具体的な実践手法の一つとして、また、未来を拓く教授法として着目されうるものです。そのため、高等教育機関を中心としつつ、多様な人々の教育・学習する能力を高めながら学びの環境を整え、他者に敬意を払いながら相互に貢献しあう意欲を高める必要があります。既に2018年度からは保育所保育指針・幼稚園教育指導要領・幼保連携型こども園教育・保育要領で、また2020年度には学習指導要領の全面改定により初頭・中等教育機関で、アクティブ・ラーニングの導入が図られることは、民主主義と教育の未来を改めて見つめ直す好機と言えるでしょう。
逆に言えば、サービス・ラーニングをはじめとした地学協働型の教育は、余裕のある大学、熱心な教育が各機関やスタッフの使命感のもとで個別に地域へと貢献すべきものではありません。むしろ、地域社会の担い手どうしの積極的な連携と高い倫理観で、仕事と暮らしの未来を共に構想・設計していく学びのコミュニティの創出・維持・発展を導く必要があります。
今回で4回目となる日本で唯一のサービス・ラーニングという教授法に基づいた教育プログラムに関わる人々のネットワーキングのために2015年に設立されたサービス・ラーニング・ネットワーク(JSLN)の年次大会の一環として行われます。JSLNは会員制の組織として、サービス・ラーニングを導入している大学の担い手らを中心に、英語文献の翻訳、実態調査、評価方法の研究に取り組んでいます。
大会1日目は、午前中に分科会が行われます。開催校である立命館大学、JSLNの翻訳部会、また研修部会、それぞれによる企画です。ご参加のみなさまの関心に基づいて、充実した議論が重ねられることを期待しています。
午後は本企画の開催にあたって、立命館大学サービスラーニングセンター長からの歓迎の挨拶に続き、大会の趣旨の確認、そして分科会内容の共有を図った上でシンポジウムと続きます。
シンポジウムには特別ゲストとしてミネソタ大学のアンドリュー・ファーコ先生をお招きいたしました。国際サービスラーニング・地域貢献学会(IARSLCE)をはじめとして国際的に活躍されてきた先生の知見にあずかることで、改めてサービス・ラーニングを組織的に展開する上で、その担い手に求められる知識・能力・態度について深めることにいたします。
アンドリュー・ファーコ先生の基調講演の後は、主に立命館大学で展開されてきたサービス・ラーニングに関わる教育実践の事例報告を行います。それらにより、本大会のテーマにおいて副題に据えたとおり、担い手による「貢献」のあり方だけでなく、多様な主体と関わり合う上で求められる行動規範など「連携と倫理」についても深めていく場といたします。
なお、今回は基調講演とトークセッションに同時通訳を用意することができました。また、初日の情報交換会では、ご所属、取組内容、そして言葉、多彩なボーダーを超えて交流を深めていただければと存じます。
2日目はアンドリュー・ファーコ先生と共に、特別セッションとして日本語にてワークショップを開催いたします。そこではIARSLCEで核として定められた8つの視点をもとに、今後の実践的研究の発展のために、日本の現状を紐解いて参ります。午前中で全体プログラムは終了となりますが、有志の方々とランチを共にしながら、対話や交流を深められれば幸甚です。
今回の会場は地域に開かれた設計に対してグッドデザイン賞も得た2015年開学の大阪いばらきキャンパスです。これらのプログラムを通じて、新たな学びの地平を拓く挑戦を見据えていく場となることを願っています。
実行委員長 山口 洋典(立命館大学共通教育推進機構准教授・立命館SDGs推進本部事務局長)
※本企画は、JSPS科研費18K02742に関連する企画です。