センター長の挨拶

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高等教育研究開発センター長 丸山 文裕

少子高齢化が進む日本では、社会保障費が毎年1兆円ほど増加し、公的債務もGDPの230%を越えようとしています。残念ながら今後、高等教育への公財政 支出が、大きく増えることは期待できません。しかしその一方で、経済の国際競争力向上のため研究開発、人材養成機能を果たすよう、大学への社会からの期待 も高まっています。また国際的な大学ランキングに示されるように、大学自体の国際競争力アップも大きな課題です。近年大手新聞が、挙って毎週、大学欄を充 実させているのは、社会が大学およびその業績に期待している表れです。

このように、より少ない予算で、より大きな教育研究業績を達成するのは、日本ばかりでなく、先進国共通の課題 となっています。そこで各国で大学の教育研究の効率を高め、大きな成果を出すために、さまざまな大学改革がなされてきました。とはいえこの大学改革に必要 な手法、情報、改革を支える客観的証拠は、決して十分用意されているわけではありません。当センターは、大学改革推進に少しでも役立つ活動を続けたいと思 います。

当センターは、1972年の設立以来、国際シンポジウムの開催、海外大学との研究交流を通じて、高等教育のさ まざまな情報を収集交換してきました。また国内の研究者と共同研究をおこない、研究員集会や研究プロジェクトをつうじて、それらの成果を発表し、情報発信 してきました。研究成果や収集した情報発信が、日本の大学システム全体の改革および個々の大学改革、また広島大学の改革を進める上で、これまでいろいろな 形で貢献をしてきたと思います。

また教育面では、大学院教育を通じて、最先端の高等教育の知識技能の普及に努めてきました。これまで時代の要請にこたえられる高等教育の研究者、管理者、専門家の養成にも携わっています。さらには広島大学の教職員を対象にした研修にも取り組んでいます。

以上の研究、教育活動の成果は、各種研究会で発表し、センターのさまざまな出版物およびWeb上で公開して国内外に発信しています。

これらの活動は、センター設立以来、関係者皆様のご理解とご協力によって支えられてきました。また当センターの諸先輩方のご努力を忘れてはなりません。今後、当センターを取り巻く状況は決して楽観的なものではありませんが、これらの過去の成果に自己満足することなく、スタッフ一同努力するつもりであります。今後も皆様によろしくお願いする次第であります。

2014年4月