【参加報告】University College Londonで開催された国際会議での研究発表について

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

記事概要:University College Londonで開催された国際会議での研究発表について

開催日時:2018年4月9~11日

報告者:黄 福涛教授

2018年4月9日から11日に英国・ロンドンで開催されたUniversity College London*(UCL)主催の国際ワークショップおよび国際会議に参加し、11日に行われた国際共同研究プロジェクト会議(「The New Geopolitics of Higher Education」)で、日本における高等教育国際化の公共性をテーマとした研究発表を行いました。

UCL付属グローバル高等教育センター(Center for Global Higher Education)のSimon Marginson教授(同センター長)を代表とするこの国際共同研究プロジェクトには、世界10ヵ国・地域(イギリス、アイルランド、アメリカ、オーストラリア、オランダ、フィンランド、南アフリカ、中国、日本、香港)から13大学の研究者および大学院生が参加しており、各国に於いて調査・研究活動が展開されています。日本からは広島大学高等教育研究開発センターの研究チーム(研究代表:黄 福涛)が「高等教育の公共性(Local and global public good contributions of higher education)」および「高等教育の国際化の公共性(Internationalization of higher education as a public good)」の2つのテーマの国際比較研究に参画しています。

9日と10日のワークシップでは、上記2つのテーマの研究に参加する4カ国の研究チームが昨年から始まったインタビュー調査の成果を報告した上で、今後の課題について議論しました。また、今回の共同研究の方法論、データの整理と公開手法、共同出版などについて認識を共有した他、現在の共同研究が修了する2020年以降の新たな国際共同プロジェクトのテーマや役割分担についても展望を話し合いました。

11日には全体会議(「The New Geopolitics of Higher Education」)が開催され、はじめに中央ヨーロッパ大学(ハンガリー)のMichael Ignatieff学長による基調講演(題目:Academic Freedom and the Future of Europe)、および上海交通大学高等教育研究院のNian Cai Liu院長による基調講演(題目:The Rise of Chinese Higher Education and Research and the Implications for World Higher Education)が行われました。続いて実施された2つのパネルセッションでは、高等教育の財政、国際化、学生の学修効果、大学院生の研究と就職、高等教育の未来など、各研究チームがそれぞれのテーマに即した研究成果を発表しました。

私は、「高等教育の国際化の公共性」に関して、「How Public Goods of Internationalization of Higher Education in Japan Are Viewed」と題して発表を行いました。これは昨年8月から今年3月にかけて実施したインタビュー調査**の一部をまとめたもので、インタビュー対象者は高等教育の国際化・留学生政策に携わる行政機関の関係者(文部科学省、日本学生支援機構、国際協力機構)、有力国立大学の構成員(執行部、多様な専門分野の学部長、教員、留学生)、さらに高等教育研究の専門家など多岐にわたります。調査では、それぞれのステークホルダーの視点から日本の高等教育国際化の公共性に対する多様な認識が提示されました。今回発表した内容は、近くワーキング・ペーパーとしてUCLのウェブサイトに掲載される予定です。

*University College London:ロンドン大学を構成する総合大学のひとつで、イギリスの有力研究大学で構成するラッセル・グループ加盟校。
**インタビュー調査実施者:黄 福涛教授、大膳 司教授、堀内 喜代美(院生)

【研究発表の様子】