学生シンポジウム開催報告(9月23日開催)

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記事概要: 学生シンポジウム開催報告

開催日時: 2016年9月23日(金)13:00~

開催場所: 広島大学学士会館レセプションホール

報告者: RIHE院生(鶴健太郎; 辺雅茹; 樊怡舟; 于洋

 

2016年9月23日に、広島大学学士会館レセプションホールにて『第3回シンポジウム「大学と学生」』が開催されました。今回は、「大学における経験学習〜学生の経験をどのように学習に活かすか」というテーマで行いました。

本シンポジウムは、大学の様々な側面について学生の視点を交えて議論することを目的としており、学生による発表を交えながら進行します。今回は、「大学における経験学習」というテーマで、サービスラーニングやボランティア、インターンシップなどの経験学習について事例や課題、効果などについて議論をしました。

まず、学生の経験学習を研究テーマとする木村充先生による公演があり、続いて、4組の学生による発表報告がありました。その後、村上むつ子先生によるコメントを踏まえ、グループによるディスカッションを行いました。その他に、ポスターセッションが設けられ、3人のポスターが掲示されました。学生報告者については公募で募集しました。報告やディスカッションを通じて、経験学習について、学生が大学で行っていることや問題点、疑問点などが共有されました。今回の発表、ポスターでの報告者は以下の通りです。

 

講演 木村充(東京大学大学総合教育研究センター)

報告1 永友雄也(長崎大学)「経験学習の可視化について」

報告2 田代智也(千葉大学)「グローバルボランティアと経験学習」

報告3 黒田昌・山田智子(金沢大学)「まちづくりインターンシップにみる経験学習」

報告4 小林理緒・中見茉里帆・合田優香・南早紀(関西大学)「学生だからこそ行える大学での防災活動」

コメント 村上むつ子(国際基督教大学アジア文化研究所/サービス・ラーニング・ネットワーク)

 

ポスター1 森野智子(広島大学)「インターンシップに学部1年次から参加する意義」

ポスター2 熊澤有里(椙山女学園大学)「学びの経験の持続可能性を求めて」

ポスター3 松永圭世(九州大学)「学問と社会をつなぐ経験‐学問と経験を往復して得たもの‐」

 

木村先生には、経験からの学びというテーマから、経験から学ぶということはどういうことか、大学における経験からの学びとは何かを、また、ジョン・デューイやコルブの経験学習、サービスラーニングの効果などについて講演していただきました。

永友さんからは、ご自身が所属する学生FD組織での経験などから、学生の経験学習を可視化させる手段が不足しているのではないか、という問題意識から報告がありました。

田代さんからは、大学の授業で参加したボランティアについて報告がありました。授業だけでは、継続性がないのではないか、などの問題点が挙げられました。

黒田さん・山田さんからは、大学のコースの必修の授業で行う、まちづくりインターンシップについて報告がありました。農村でのインターンシップの経験や、問題点などが報告されました。

小林さん・中見さん・合田さん・南さんからは、ご自身の大学で学生が提案して行える授業で行なった防災活動のサークルについての報告がありました。これまでの課題からこれからの可能性について報告されました。

最後に、村上先生には、国際基督教大学サービス・ラーニングセンターでの経験などをお話していただき、アメリカでのサービスラーニングのことや経験の円錐を用いた図などで解説いただきました。

 

また、最後に参加者でグループを組み、グループでの討論をいたしました。その際、様々な意見や疑問、感想などが話されていて、非常に活発な議論がいたるところで行われていました。

いくつかのグループで議論されていた意見や疑問、感想などを紹介いたします。

 

  • 体験型学習における教員の役割の明確的ではないところ、そして授業の学習目的がはっきりしていないところに懸念を示さなければならない。
  • 体験型学習の授業内容はカリキュラムでの位置付けとふさわしいか、シラバスの書き方や成績評価の基準について。
  • 改めて体験型学習の意義付けをしたうえでさらに教員、職員、学生、学校、学校外団体の役割を明確にしなければ、体験型学習は高等教育の一部として機能しているのかはわからない。
  • 体験型学習学習の省察という手順のところにそれほど力を入れていなく、省察のやり方がわからないという問題。それにより、成績評価のやり方がレポートという単一化されたツールしかないという現状に結びついているのではないか。
  • ボランティアを単位化すべきか。学生にとっては、ボランティアを単位認定して欲しいと思っている。しかし、ボランティアを単位化することにより、自主的に社会活動に参加し、貢献するというボランティアの本来の意味とは違うのではないか。
  • ボランティアを単位化する際の成績の出し方について。提案として、①自己評価をし、それを教員が評価する、②教員は学生が行なった相互評価に対して評価を出す。
  • ボランティア活動中の学生の安全はどのようにして確保するのか。大学の授業の場合は、大学が責任を負うのか、受け入れ側が責任を負うのか。
  • ボランティア活動の中で教員の役割は何か。基本的に学生のサポートをしているが、学生と教員ではこれまでの経験や考え方の違いなどからズレが生じる場合がある。先輩ボランティアを配置するのがよいのでは。
  • 大学生が経験学習に参加する理由を問うと、「就職のためにボランティア活動に参加する」、「自分の能力を伸ばしたいから」「普通の授業より面白そう」という話が出た。
  • 経験学習を単位化する必要はあるか。半強制的に参加の形になると、学生が学習意欲を失う可能性がある。しかし、学習環境などを大学側が整備をすれば必ずしも悪いとはいえない。

 

最後に、今回の「大学と学生」のシンポジウムでは、Twitterを活用して随時更新をしていくという新たな試みを実施いたしました。ハッシュタグ(#大学と学生2016)やアカウント(@RIHESTU2016https://twitter.com/RIHESTU2016)にてご覧いただけます。

シンポジウム「大学と学生」は、来年も広島大学高等教育研究開発センターにて行う予定でありますので、来年もよろしくお願い致します。

 

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東京大学木村充先生による講演

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学生報告1

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学生報告2

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学生報告3

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学生報告4

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国際基督教大学村上むつ子先生によるコメント

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討論

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パネル展示で参加された学生の方々